No.114608

リリカルStrikerS 2 訓練と決意と

タナトスさん

この作品はオリジナル主人公がリリカルなのはを引っ掻き回すお話です。

作者の妄想が生んだ産物とオリジナルが多く含みます。

気を付けて読んでください。

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2009-12-26 21:13:18 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:3770   閲覧ユーザー数:3414

はやてのお話が終わり、いよいよ本格的に動き始めた六課は忙しそうにする隊員達で活気づいていた。

 

俺ははやてとリインにフェイトで今後の部隊運用について話し合いながら歩いていた。

 

「部隊運用は基本的に即時展開、即時作戦が行える部隊が望ましい。その為には、隊員の機動力と判断力、危機感知能力の向上こそが必要不可欠だ。その為に、なのはと相談した結果、新人達には基礎訓練と並行して機動力、判断力の危機回避の訓練を入れてもらった」

 

俺の説明にはやては頷きながら答える。

 

「と言う事は、新人達の訓練内容が増えるんか?」

 

「いや、なのはが組んだ訓練内容では並行して行う事が無理と判断、俺がなのはの訓練にそれらを混ぜてみた」

 

俺の言葉にはやては考えながら言う。

 

「それやったらあの六人混乱せえへん?」

 

「大丈夫だ。過去のデータやデバイスの記録を俺、なのは、リイン、シャーリー監修の元に組み上げた。彼等なら対応できる内容だ。な、リイン?」

 

俺の言葉にリインが元気良く答える。

 

「ハイです~♪ 皆さん優秀だからプログラム組むの頑張っちゃいました~♪」

 

フェイトも俺達に感謝の言葉を述べる。

 

「有難う、ジン、リイン、私は訓練に余り参加できないから任せきりになるから・・・」

 

「気にするな、コレも俺達SeeDの仕事の領分だ」

 

俺達はそう言いヘリポートに到着する。

 

俺ははやて達を見送った後、なのはと合流する為、訓練場へ移動する。

 

 

訓練場に到着した時には既になのは達が訓練場のシステムを起動させている所だった。

 

説明が終わり、新人達は訓練場に立っていた。

 

「やってるみたいだな・・・」

 

俺がそう言いながらなのは達の所まで歩いてくる。

 

「あ、ジン君! 今から始まる所だよ」

 

「こんにちは、ジンさん。皆がどう動くか楽しみです」

 

そういいなのはとシャーリーは俺に挨拶をしながら現状を語る。

 

「そういえばアルベルト君のデバイスって・・・」

 

シャーリーが俺にそう語りかけてきた。

 

「そう・・・斬撃型銃構造式刀剣デバイス・・・ガンブレードだ・・・」

 

俺の言葉にシャーリーが驚く。

 

「ジンさん以外のガンブレード初めて見ました・・・」

 

それはそうだろう。ガンブレードはトリガーを引くタイミングを見きわめることで攻撃力を増加させられるが、扱いが非常に難しいため、使いこなすには高い技量が要求されるからな・・・使っているのは今では俺とアルベルト位だ。

 

「アレは俺の作品だ。俺のガンブレードはコルトパイソンという拳銃を参考に作ったし、あいつのはマウザーM712を参考に両手でも扱えるよう工夫して改良し、作ったからな・・・」

 

「へぇ~~確かに使い手は限られてきますね・・・」

 

 

≪アルベルトサイド≫

 

「アルベルトさんのデバイスって凄い形してますね・・・」

 

エリオが俺のデバイスを見ながらそう言う。

 

確かに珍しいだろうなガンブレードは、始めてコイツを使い出した時には周りの奴等の注目が凄かった事を今でも覚えている。

 

『ガンブレードなんて使い勝手の悪いデバイス持って・・・ジン・キサラギの物真似か?』と陰口叩く奴もいたほどだ。

 

「そうだよね~アルのデバイスは特殊だからね~」

 

スバルは今更ながらそう言う。

 

「そんなに珍しいか? ガンブレードが?」

 

「珍しいよ~絶対珍しい!」

 

「ハイ、僕も名前やジン隊長が使ってるのは聞いた事はありますが見たことがありませんでした」

 

そうか・・・マイナーなのかコイツ・・・

 

「だが分類としたらエリオと同じベルカ式の分類だからなコイツは」

 

俺の言葉を聞きながらマジマジとガンブレードを見るエリオ。

 

さて、ゼーレ達がお待ちかねだ行きますか。

 

 

≪ゼーレサイド≫

 

俺は自分のデバイス『アシュタロス』を展開していた。

 

「お二人とも銃型デバイスですか?」

 

キャロジョウちゃんが俺達のデバイスを見ながら質問してきた。

 

確かに、アルベルトのガンブレード程ではないにしても珍しいらしい。

 

「ああ、コイツは地球って所のスプリングフィールドM14のSOCOM 16を土台にしている取り回しも良く、頑丈、今はショートバージョンに切り替えているが俺はスナイパーだからな、本来の大きさは1mを超えるからコイツ」

 

俺はその場でショートバージョンからスナイパーモードに切り替えて見せた。

 

「へえ~~・・・」

 

キャロが変形したアシュタロスを興味深そうに見ながらそう呟く。

 

「ほら、二人とも行くわよ」

 

興味無さそうにティアナが俺達を諭す。

 

さて・・・ボチボチ行きますか・・・

 

 

≪ヴィータサイド≫

 

新人共の訓練が始まろうとしている。

 

ジンの連れて来た新人二人も混じっている。

 

他の新人達と比べてカナリ鍛えこんでいる。

 

管理局唯一の特殊部隊に入る新人は伊達じゃない、か・・・

 

「ヴィータ、ここにいたか・・・」

 

そんな事を考えていると後からシグナムが語りかけてきた。

 

「シグナム・・・」

 

「新人達は早速やっている様だな・・・」

 

「ああ・・・」

 

「お前は参加しないのか?」

 

シグナムの質問に私は答える。

 

「ああ・・・まだ新人たちはヨチヨチ歩きのヒヨッコだ・・・私が訓練を手伝うのはもうちょっと先だな・・・」

 

「そうか」

 

「それに・・・自分の訓練もしたいしさ・・・」

 

私は自分の気持ちを込めてシグナムに伝える。

 

「・・・同じ分隊だからさ・・・空でなのはを守ってやらねえと・・・」

 

「頼むぞ・・・」

 

シグナムに言われるまでもねえ。

 

「おう・・・」

 

シグナムがふと新人達を見ながら呟く。

 

正確にはアルベルトを見ながらだが。

 

「ライヒのデバイスはもしや・・・」

 

やはり反応したか・・・

 

「ああ、ジンと同じ、ガンブレードタイプのデバイスだ・・・」

 

「やはりか・・・ジン殿のデバイスに似ていると感じていたが・・・」

 

それはそうだろうガンブレードなんてそうそうお目にかかれるもんじゅないからな・・・

 

「しっかし・・・何であんな使い勝手悪そうなの使うかね・・・」

 

私の言葉にシグナムも同じ疑問を抱く。

 

「確かに・・・ガンブレードは大型の剣に銃のメカニズムを組みこんだ、特異な形状のデバイスだ・・・カートリッジがセットされた状態で引き金を引くと、強烈な振動が刃先へと伝わり、それによって威力が増加する・・・

また、刃先から刃の魔力弾を打ち出す事も出来る。

トリガーを引くタイミングを見きわめることで攻撃力を増加させられるが、戦闘中のタイミングの見極めや、独特の剣技から扱いが非常に難しいため、使いこなすには高い技量が要求される・・・

完全に扱える者はジン殿以外いないと思うが・・・」

 

「だよな~アレを扱えるのか・・・? アルベルトの奴?」

 

「何れにせよ・・・この訓練で解ることだ・・・」

 

「そうだな・・・」

 

私達は新人の訓練に目を戻した。

 

「だが、ジン殿が連れて来た2人はかなり期待は出来そうだが?」

 

「ああ、足運びや呼吸、自然体でありながら適度の緊張を常にしている・・・並みの訓練じゃあそうはならねえ」

 

「実戦経験は無かったはずだが・・・」

 

シグナムは失念しているみたいだ。

 

「忘れたのか? シグナム・・・SeeDの『アタッカー』選抜試験は管理局一厳しい事を・・・執務官並みに求められる頭脳と臨機応変さ、Aランクの武装魔導師隊以上の戦闘技能、戦技教導官以上の教育技術・・・それらを併せ持つ精鋭中の精鋭・・・管理局の火消し・・・管理局のテロ殲滅部隊・・・管理局最強の特殊部隊・・・SeeDの中隊長、それがSeeDの『アタッカー』だってこと・・・」

 

「なるほど・・・見習いとはいえ仮にもSeeDの『アタッカー』候補になる者達か・・・」

 

まあ、普段のあの二人からは想像も出来ないが、ジンが見出した連中達は伊達じゃない・・・

 

「楽しみではあるな・・・」

 

「ああ・・・あのジンが拾ってきた新人がどんな戦いをするのか楽しみだ」

 

 

「よしっと・・・皆聞こえる?」

 

『『『『『『はい!!』』』』』』

 

なのはの問いかけに全員が答える。

 

「じゃあ、早速ターゲットを出していこっか・・・先ずは軽く10体から・・・」

 

なんははシャーリーに振り向きながらそういう。

 

「動作レベルG、攻撃攻撃制度Dってところですかね」

 

端末をいじりながらシャーリーがそう呟く。

 

なのはは新人達に向き直り、改めて自分達の仕事と訓練の趣旨を説明する。

 

「私達の仕事は、捜索しているロストロギアの保守管理、その目的の為に私達が戦う事になる相手は・・・これ!」

 

そうなのはが説明していると、新人達の目の前に魔法陣が展開する。

 

魔法陣からガジェットが現れる。

 

『ガジェットか・・・なるほど・・・』

 

『厄介だよな・・・コイツ等・・・』

 

アルベルトとゼーレが嫌そうに呟く。

 

訓練でシコタマ相手させたからな・・・戦い方は解っているはずだ。

 

「解るの二人とも?」

 

2人の言葉になのはが質問する。

 

『はい・・・訓練の半分はコイツ等のシミュレーションでしたから・・・』

 

『厄介なんですよね・・・コイツ等・・・開発したテロリストの面が拝みたくなるくらい・・・』

 

アルベルトとゼーレは嫌そうになのはの問いかけに答えた。

 

「四人は解らないみたいだから説明するね。コレは自立行動型の魔導機械、コレは近づくと攻撃してくるタイプね・・・攻撃も結構鋭いよ・・・

でわ・・・第1回模擬戦訓練、ミッション目的、逃走するターゲットの破壊、又は捕獲、15分以内ね」

 

『『『『『『はい!!』』』』』』

 

「それでは・・・」

 

「ミッション・・・」

 

「「スタート!」」

 

なのはとシャーリーは模擬開始を高らかに宣言した。

 

 

≪アルベルトサイド≫

 

始めだから難易度は低いが油断は出来ないのがガジェットの厄介な所だ・・・

 

「はあ~~~~~~~~~!!」

 

スバルがローラーブレード型のデバイスで走りながら飛び上がり拳に魔力を集中させ放つが、スイスイ除けられる。

 

「何コレ!? 動き速!?」

 

ガジェットは速度を維持したままエリオの正面まで進むとレーザーを打ち込む。

 

エリオは走りながらそれを除け、飛び上がり、左のビルの壁を蹴り、魔力の斬撃を飛ばすが・・・

 

これまた除けられた・・・

 

「ダメだ・・・フワフワ除けられて当たらない・・・」

 

『前衛二人! 分散しすぎ! チョットは後ろの事も考えて!』

 

念話でティアナが2人を怒鳴る。

 

『は、はい!』

 

『ご、ごめん!』

 

ティアナがそう言いながら魔力弾をを展開した銃を構える。

 

「ちびっ子、威力強化お願い」

 

「はい、ケリュケイオン!!」

 

『yes Sir! Boost Up Barret Power!』

 

キャロはティアナの威力強化を展開、ティアナの魔力弾が輝きを増す。

 

「シュート!!」

 

立て続けに四発打ち込んでいくが・・・

 

魔力弾はガジェット手前で消滅した。

 

「バリアー!?」

 

「違います! フィールド系!?」

 

「魔力が消された!?」

 

ティアナ、キャロ、スバルがそれぞれ疑問を口にした。

 

『そう、ガジェットドローンにはちょっと厄介な性質があるの・・・攻撃魔力をかき消す、アンチ・マギリンク・フィールド・・・AMF・・・』

 

そう、AMFで何度訓練で泣かされたことか・・・

 

『普通の射撃は通じないし・・・』

 

なのは隊長がそう言いながら説明している時、スバルが逃げるガジェットを見ながら叫ぶ。

 

「くっそ・・・この!!」

 

スバルはウイングロードを展開し追おうとするが・・・

 

「スバル!? バカ! 危ない!」

 

止めるティアナだが・・・

 

『それに、AMFを全開にされると・・・』

 

「え!? わっとと、あ~~~~~~~~~~~~!?」

 

ウイングロードがかき消され寸断されて足場が不安定になり慌てるスバル。

 

バランスを崩しビルに叩きつけられる。

 

まったく・・・これ位ですんだから良かったものの・・・

 

俺達なんか飛んでる時に展開されて墜落しそうになった。

 

魔力の出力を上げていないと死んでいた・・・

 

『飛行や足場作り、移動系魔法が困難になる・・・スバル、大丈夫?』

 

「いったたた・・・何とか・・・」

 

なのは隊長の呼びかけに唸りながら答えるスバル。

 

『まあ、訓練場では皆さんのデバイスにちょっと細工をして擬似的に再現しているだけなんだけどね・・・でも現物からデータを取っているし、結構本物にちかいよ~』

 

シャーリーさんはそう説明する・・・

 

なるほど・・・師匠も同じ事言ってたっけ・・・

 

『対抗手段はいくつかあるよ・・・どうすればいいか素早く考えて素早く動いて』

 

さて・・・俺達も動きますか・・・

 

俺はゼーレに念話を送る。

 

『ゼーレ、解っているな?』

 

『モチ! サックっと終わらせるぜ! アルベルト!』

 

行くぜ!!

 

 

俺はその様子を見ていた。

 

どうやらウチの若いの二人は何かをやらかすらしい・・・

 

二人は飛び上がり、即時に連携を組む。

 

ワンアンドストライク・・・SeeDの縦一列の攻撃型陣形。

 

普通は小隊で行う陣形だが二人しかいない為、二人が縦一列並んだ格好だ。

 

『ゼーレ! 航空管制! 援護狙撃! カウンタースナイプ! 狙撃! 頼むぞ!』

 

『ソッチこそ、戦線確保、前線情報収集、後方部隊援護、頼むぜ!』

 

2人はお互いの役割を確認しあう。

 

『準備は?』

 

『いっでも!』

 

『OK! GO!!』

 

先陣を切ってアルベルトが上空から地上に急降下していく。

 

『アルベルト! A12の3に敵影3! 行けるか?』

 

『余裕だ!』

 

そう言い急降下の速度そのままに左へ急カーブし、ガジェット3体に突撃する。

 

『ブレードショット!!』

 

そう叫びながら刃の刃先を敵に向け3発正射。

 

その射撃により1体が撃破、しかし、残る2体は回避する。

 

『逃がすかよ!!』

 

そういい、アルベルトは急降下の速度を落とさず突っ込む。

 

『でぇややややややややや~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!』

 

獣に似た雄叫びを上げながら上段から下段へのガンブレードの斬撃で1体を撃破、

 

『逃さん!!』

 

そう言い右回転をしながら横に切り裂く。

 

しかし、ガジェットはAMFを展開、斬撃を阻むが・・・

 

『舐めるな!!』

 

俺は呟く・・・

 

「ガンブレードの真髄・・・それは・・・」

 

トリガーを3連射し、振動を上げる。

 

『斬撃の威力の上乗せだ!!』

 

偶々、俺の言葉を引き継ぐ形でアルベルトは叫んだ。

 

AMFは効果を発揮できず、ガジェットは切断される。

 

ガジェットの爆発と共にアルベルトは状況をゼーレに報告する。

 

『倒したぞ。次はお前だ・・・スナイパーなら決めて見せろ!!』

 

『言われるまでも無い!!』

 

そう言い、ゼーレはスナイパーモードを展開、上空には魔法陣が展開され、ゼーレはその上にプローンの状態でデバイスを構える。

 

俺は不意に口にする・・・

 

「エアースナイピングの真髄・・・それは・・・」

 

俺の言葉に反応するかのようにデバイスが緑色に淡く輝く。

 

『上空からの指揮管制とアウトレンジからの大火力の超長距離狙撃だ!! 喰らいな!!』

 

ゼーレの叫びと共に銃身から集束魔力砲が咆哮した。

 

AMFを展開したガジェットはAMFの効果なく貫かれ爆散。

 

『次!!』

 

同じ砲撃を2体目に行う。

 

後から貫かれ此方も爆散した。

 

「す、凄い・・・」

 

シャーリーがそう呟いた。

 

「確かにね・・・斬撃の威力の上乗せと威力強化の重ね掛けや集束魔力砲なんてAAAクラスの魔法なんだけどな・・・」

 

なのはが苦笑しながら呟く。

 

「AAA!? あの2人新人ですよね?」

 

驚きながらも疑問を述べるシャーリー。

 

「全く・・・どんな鍛え方をすれば新人にAAAの魔法行使が出来るのか疑問なんだけど・・・」

 

そう言いながら、なのはは俺の方を向く。

 

普通に鍛えただけなんですけど・・・

 

 

結果だけ言えば新人達は見事時間内にガジェットを撃破することができた。

 

これから皆が俺達のパートナーだ・・・守らないとな・・・

 

そう思いながらはやてとヴォルケンリッターの面々と食事を取りながらそんな事を考えていた。

 

 

 

 


 
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