No.1143208

ウイークエンダー・ラビット ~パーフェクト朱墨の山~ 12.いざ! アフレコへ!

リューガさん

ここ、一一書かないと投稿できないの、面倒ですね
シリーズ分けもできないし

2024-04-28 06:40:40 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:135   閲覧ユーザー数:135

 そう言えば、アフレコはアフター・レコーディング。

 撮影したものに後から声や音を入れる、の略なんだよね。

 ヤバい、キンチョーが解けない。

「そのキンチョーも、久しぶりね」

 アンナにもみんなにも、このキンチョーまるわかりだね。

 でもね。

「できた動画は送られてくるし、指示もしてきたから」

 私は感謝してる。

「みんなが、どれだけしてくれたかは、わかってるよ」

 平くんが目を手でおおった。

「泣かせるっす」

 わざとらしいけど、今はその涙を隠す仕草が、今はうれしい。

「最初から本読みで、よかったね?」

 白部長が聴いた。

 本読みとは、本番前の予行練習のこと。

「はい」

 手順で言えば、その前に通読や唇読みがある。

 通読は、原稿をざっと読むこと。

 作品の流れやテーマ、強調したいポイントを頭にいれる。

 唇読みは、原稿を小声で読んで確認すること。

 音として響きやつながりが悪いところを確認するの。

 そこまでは、すんでいる。

「では、始めよう」

 この日のために、発声練習してきたんだよ!

 アフレコスタッフにあいさつする。

 彼の前にはミキサー、ノイズが入ってないかなど、音の質をまとめる機械がある。

 さらに向こうに大窓、ドアの向こうのスタジオが見える。

 未来文化研究部だけのために作られたスタジオが。

 ドアを閉めた。

 なかは私一人だけ。

 足音をさせないふかふかの絨毯。

 しっかりとした防音壁。

 マイクに向かう。

 マイクの前にはポップ・ガードもある。

 話す人の唇からでるノイズを消す、ストッキングくらいの薄い布を張ったものだよ。

 本当にストッキングと針金で代用することもできるらしいけど、ここのは全てが専門の道具で揃えている。

 なんだか、くやしいな。

 うちの学校のマイクなんて、放送室にあるだけ。

 たぶん、私が産まれる前の物だと思う。

 ポップ・ガードなんかない。

 こんなリッパな施設、他の学校には放送室にだってない。


 
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