ど ち く しょ うぅぅぅうおおおおおおおああああ!!!!
西本は心の中で小さく(?)叫んだ。あの軟派やろう・迫迫に見事に惨敗。オマケにあいつの入部を許してしまった。最っ悪だ!
「くそくそくそくそ!!!」
いい年頃の方が連続で吐くセリフじゃねーですけどあえてスルー。彼、気が立ってらっしゃるから・・・。
苛立ち紛れに飲んでた缶コーヒーを投げる(もちろん中身は空)。誰かに当たっても知ったこっちゃない。それぐらい気が立っていた。
かん!
「あにゃ!?」
「うわぁぁああ!!?ごめんなさいぃぃぃいい!!?」
こういう奴を小心者という。将来ドラクエの山賊的ポジションに立つのにふさわしい男だ。人のこと言えんけど・・・。
「ななななにが起きたですか!!?にぽんのこーめーさんの策略!!?いんぼーですか!??」
しかも外人。てか孔明は中国だ。大昔の。
よくよく見てみるとウチ、景天の制服を着ている。指定の上着を羽織っていたから分からなかった。
「・・・え、えーと、大丈夫ですか?」
「わおっ!!じゃぱにーずの方から私に話し掛けてくれました!!感謝感激大嵐(雨あられだ)!」
・・・・・・・・・・・関わるんじゃなかったかもしれない。
「すみません。缶コーヒーが頭にぶつかったようですね。病院までつれてってあげましょう。」
「ありゃー、そゆう反応、ワタシは嫌いですよー?」
あげく、むかつく奴だな・・・!
「サイデスカ。デハボクハコレデ・・・。」
「あぁっ!?ごめんなさいごめんなさい置いてかないでよー!!親切なあなたにお願いがあるんだよー!!」
「・・・何ですか?俺結構いらだってっから短的にしてくんねーかな?」
「えとですね・・・------
ズズー
「カプラーメン初めて食べました!!おいしいデスネ!!」
「何でこーなる・・・・・・。」
所変わって景天高校男子寮。西本の部屋。
目の前の雪のように白く透き通るような純白の髪・澄んだ碧眼の少女はクーネルというらしい。で、事情を一応聞いてみたところなんか知らんが迷子らしい。迫のやろうと同じように今日この学校に来ようとしたらしいが・・・迷った。で、今日日本に来たばっかでホテルに行く予定だったが財布を落とした。そこをうろうろしてると俺に会ったというわけだ。
う さ ん く せ ぇ !!
の、一言だが女の子を夜間一人にするわけにもいかない。一応今晩だけ泊めてやる事にした。幸い、明日は創立記念日。交番にでもつきだしゃ何とかなるだろ。
「ってか、あんた何人?胡散臭い中国人みたいな喋り方だけど・・・。その割に日本語よく喋ってるし・・・。」
「ロシアです!寒いとこですよ!!なのににぽん暖かい!!異常です!!」
「場所それぞれだ。どこも変じゃねっての。」
また遠そうなとこからごくろーさんだな。
「俺もメシにすっか。晩飯が迷いネコに食われたからなんかつくんねーと・・・。」(ゴソゴソ)
「ねこサンかてるんですか!!?」(ガバッ)
「迷いネコはお前だー!!」
ドタンバタン!
いつもと違い騒がしい西本の部屋だった。
「で、一応聞くけどどの辺に財布落としたんだ?」
「分かりません!!!!」(ふんぞり返る)
「えばんな!!」
ほんっといらつく小娘だな・・・!
「じゃあ見つかる可能性は限り無く底辺に近いと思っとけよ!・・・ま、見つかってたらもう誰かが使ってるかもしんねーけど。」
「えぇ!!?そ、それは困りますですよ!!私生きてけませんよー!!」
そんときゃ野垂れ死ね。
「冗談だ冗談。きっと親切な奴が拾ってくれてるさ。」
「そそそ、そうじゃにゃいとわたしは・・・私はははははは!!?」
おぉう、いい壊れっぷりだなロシア産迷いネコ。
「じゃあ、一抹の不安を覚えて交番に行くぞ!大丈夫!!不安は君を裏切らない!!」
「それ困るですよぉぉぉぉおおお!!?」
外国人はリアクションがおもしろいなー。笑いをこらえながら交番に向かう。交番はここからちょっと遠いため時間がかかるだろう。
「・・・ってよくよく考えたらあなたの名前まだ聞いてませんでした!!恩返しをいつかするので教えてくださいですよー。」
「西本育未。ってかお前は?フルネームは聞いてないけど。」
「クーネル・ルスキリア・イワノフです。ほんみょ、嫌いなので言いませんですでした。」
「なげぇな。」
「はいです。・・・むぉぅ!!?イキミさん!!?あれなですか!??」
「イクミだ。んっと・・・店の看板だなアレ。蟹だな。」
「ほぅあれが・・・!蟹さんはでかいですね!!」
「・・・看板だからねアレ。実物はがっかりするほどちいせぇぞ?」
「なな、なんですと!!?じゃじゃ、じゃああそこのタコさんは!!?」
「実際はアリのようなでっかさだ。」
「ちいさっ!!?アリさんってこん位ですよね!!?」
「いや、俺の知ってるアリはあのビルよりでかい。」
「ほ、ほわぁっつ!!?ままま、マジですか!!?」
「マジだ。」
「・・・にぽん、知らない事たくさんです。もともと、べんきょしなくては・・・!」
・・・・・・ここまで純粋なバカ、はじめて見た・・・・。ってか、今英語喋ってなかった?
「すんません。おとしもんです。」
「おや、財布かい?若いのにちゃんと持ってくるなんて感心だね。」
「普通は持ってきますよ。俺の町では当たり前の事でしたし。」
「ん?君、ここ出身じゃないのかね?」
「はい。」
・・・あ、あの赤毛は・・・・!!忘れもしない迫迫じゃないカッ!!?
交番を覗いてみると財布と思しき物を持った迫迫が警官と和やかに話していた。正直イラッと来た。
「あああぁぁぁ!!?わわ、私の財布ですよー!!」
「ん?外人?それに昨日の・・・西本君かい?」
「・・・どもっす。」
気づかれたか・・・。できれば話したくなかったんだがな。
「それ、ぜたい私の財布ですよ!!中ににゃんにゃんの写真はいてるはずです!!」
「にゃにゃ・・・?・・・一応中あらためさせてもらっていい?もし赤の他人のだったらその人困るし。」
「どぞです!!」
財布の中にネコの写真なんか入れるか普通?
「あ、ほんとにネコの写真入ってる。じゃ、きっと君のだね。はい。」
「よよよよよ、よかった!!良かったですよイクミさんんんんん!!見つかりましたぁぁぁぁああ!!」
「へいへいよかったですねぇ。じゃ、もういいだろ?さいなら~。」
「あ、待てよ西本君!おーい待てってぉぉぉぃ・・・・!!」
俺は一目散に逃げ出した。あいつの声ももう遠い。これでよかったんだろう。
「僕に任せて迫くん。」
ズダダダダダダダダダッ
ガッ
ポイッ
ゴシャ
ぎぃぃああああああ!!!?
「あ、西本君捕まった。」
~続く~
今回はアトガキなしっす。
じゃなー。
ってふざけんなボケ!!ちゃんとアトガキあるわ!!
「自作自演って辛っ!!?」
「相変わらず悲しい人だねー。」
「悲しいのがこいつアイデンティティなんだろうさ。」
「辛いの辛いのとんでけっです!!」
「そんなんで飛んだら精神病院はないぜ、クー。」
ご、五人でよってたかって苛めるのは良くないぜ・・・?おれ、非常にもろくて繊細な心の持ち主だし・・・。
「知ってるか?自分を繊細って言う奴に繊細な奴はいないんだぜ?」
「私でもしてますよ。クラマエさんはロシア人よりにぽん知らずです。」
ぅ追い討ち!!?分かってた!君たちがそんな奴ってことは分かってたさちくしょー!!
「そういえば、束紗さん出てませんでしたけど今日なんかしてたんですか?」
「いや、迫くんと一緒にいるんだけど文に出てないだけだよ。」
あ、ついにはシカト・・・。
まいっか。どうせ受験終わるまでかけなくなっちゃうし。
最後はこういうオチにしといてやるよ!!じゃ、また来年!!
アデュゥー!!
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えー、予定変更がひとつあります。
最初の予定は西本を使い捨てするつもりだったのですが、準主キャラに格上げします。
なんか、この小説バカキャラがいなかったので・・・。