No.1110658 【獣機特警K-9IIG】狙われた指輪(後編)【交流】2023-01-03 17:35:10 投稿 / 全6ページ 総閲覧数:421 閲覧ユーザー数:394 |
……さて、爆破された新迎賓館の跡地で戦いが始まろうとしていた!
「クカカカカカ……うまくおびき寄せたつもりだったんだがよォ……逆にウラをかかれてたとは恐れ入ったぜ!」
相変わらず狂った笑いを浮かべるスレイに、K-9隊の9人が吼えてかかる!
「余裕ぶっていられるのも今のうちだぞスレイ!」
「今日こそお前を逮捕してやる!覚悟しろ!」
「まァそうギャンギャン吼えんなよ。こうなるとは思っちゃいなかったが……せっかく集まったんだ。パーティーでもやろうぜ」
そういうとスレイは指を鳴らす。近くの車から次々とギャングスターが手てきた!!
「……だろうなと思ったよ」
クオンは群れをなすギャングスタ―を見て悪態をつく。
「そういやな顔すんなって、せっかくステージを用意してやったんだ、なぁモンド?」
「ハッ!違いないな!……それじゃあ一曲、踊ろうぜぇ!!」
ギャングスターが次々に畳みかかる!
「いつまでも同じ手を!!」
「タツヤ!パスだ!!」
「はいっ!ソウ先輩!!」
三沢颯と宮ノ陣竜矢、サッカー少年の連係プレイだ!つぎつぎとギャングスターを蹴散らしていく!!
「無力化した相手からとらえるんだ!急げ!!」
「了解!!」
次々ととらえられていくギャングスターたち。
しかしその様子を見ていたスレイはスーツの内ポケットから何かを取り出す。
「おいおい……そう焦んなよォ?お楽しみはこっからなんだぜ?」
スレイは何やらそのリモコンのようなものを操作し始める。
突如一帯が不気味に揺れ始めたのだ!
「なに!?」
煌月空が異常な振動に気付く!ほかの隊員も全員それを感じ取ったようだ。
そして地中から出てきたのは……!!
「あ、あれは無人操縦型のアーマードローン!!」
「おっきい!……けど、こんなの相手にしたら!!」
アーマードローンとは、ライドアーマーの技術を応用した自律稼働式大型メカである。
本来は作業用として開発されたものだが、ブラッドファミリーにより違法改造された機体は
レーザーカッターにグレネード、ロケット砲などなど、これでもかというほど武装されている。
「フツーに蹴散らしても面白くねえからなァ。このドローン軍団でグッチャグチャに潰してみるとするぜ」
「きたねえぞ!ちっとは相手のサイズ差を考えやがれ!!」
「ジョニー、怒るポイントそこじゃない」
しかしドローン軍団は標的となるK-9隊を捕捉するや否や、攻撃をかける!!
「きゃあ!」
「うわっ!大丈夫か!?」
「止められるもんなら止めてみるんだなァ!?ヒャーッハッハッハッハ!!」
絶体絶命のピンチ!圧倒的ともいえる攻撃力の差だ!!
まさにK-9隊が窮地に立たされたその時である!!
「クイーン・ソニックプレッシャー!!」
「リボン・ブーメラン!!」
突然飛んできた攻撃で次々破壊されていくドローン。
「なっ!?くそっ、何が起こってやがる!!」
「スレイ!あそこだ!!」
モンドの声にスレイが振り返るとそこには二人の人影。
一人は、今回訪れていたトイランド星現女王リエーヴェ・エル・トイランド。
そしてもう一人は……その娘、ドルチェ・エル・トイランドである!!
「騒ぎが起きたから来てみればこのような狼藉三昧!許してはおけないわ!!」
「ましてや偽の情報を流し、トイランド王族の悪評をでっちあげるなんて不届き千万!!」
「「許してはおけません!!」」
その姿を見たクオンが驚きの声を上げる!
「……リエーヴェ女王!?それにドルチェ姫まで!パーティーに出席されていたはずでは!!」
「やぁね、トイランド王族の正義感の強さくらい知ってるでしょ」
「事件が起きれば駆けつける。それはどこの星でも同じよ!」
戦闘態勢に入る王族を見て、スレイは一瞬ひるみつつもあざ笑って見せる。
「ハッハッハ!わざわざ捕らわれにやってくるたぁ好都合だ。安心しな、アンタらは殺さず捕まえてやるぜ……もっとも無傷ってわけにはいかねえ……」
と、言いかけたスレイの頬に飛び膝蹴りがさく裂!!
「が……!?」
「あれは!?」
「もう、リエーヴェもドルチェも、私のこと忘れてもらっちゃ困るわよ!」
「「ヴィーボお母様(お
ピンクと紺、ゴールドのドレス!
現女王のさらに上の位に当たる上級女王、ヴィーボ・エル・トイランドだ!!
「……ってあれがトイランドの上級女王!?すごい若いじゃん!」
「……まぁ機械生命体だしなぁ……」
などと話しているジョニーとミライ。
「……ちっ、トイランドの王族が三人も出てきたんじゃいくらなんでも分が悪いぜ。モンド!野郎ども!ズラかるぞ!!」
「あっ、おい待―――」
クオンが追いかけようとしたその時、スレイは強烈な煙幕を放ち、そのまま夜の闇へと消えていった……!
「いやぁ、驚きました。まさかリエーヴェ女王だけでなくドルチェ姫、それにヴィーボ上級女王までおいでとは……」
「正式な国賓として招かれたんだもの。国を代表してくるのは当然でしょ」
「そうそう」
「しかしいいんですか?迎賓館は爆破されましたけど……」
「……それならぴったりの場所があるわ。ねえドルチェ?」
「はいお祖母様!ファンガルド星はラミナ市、数々の国賓も愛した美味しいイタリア料理の店といえばここしかないわ!」
「…………って、ここ
ソラは驚きの声を上げる。
「下手に飾り立てるよりここがいいでしょ?」
「さ、行きましょうみんな!」
「……お三方がそうおっしゃるなら仕方ないですね。よしみんな!トイランド王家のお三方をヴォルペまでお連れするんだ!」
「「「「「「「「ラジャー!」」」」」」」」
こうして一つの事件が終わった。
そしてその日、カフェ・ラ・ヴォルペは特別な一晩を迎えたのだそうだ……。
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