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No.1107546
かざぐるまさん
そんな事を思っている時、ちょうどそいつが、流しの戸に手をつけてゆっくりと揺らめくように立ち上がり暗がりの中で辺りを見渡しはじめた。 動作はゆっくりなのに何故か独特な威圧感のオーラを放っているそいつに、すっかりびびってしまい、老人男がこっちに向きはじめたのと同時に正幸はいそいそとなんとか心臓ばくばくに声を押し殺して風のごとく2階に早足で上がっていった。 そして、扉の引き戸をしめると再びパニックな状態に精神がおちいり我を忘れてスマホをいじりはじめた。が、完全に充電切れになってしまっていて、反応はほぼゼロ。それでも正幸は、しつこく兄ちゃん、兄ちゃんとまるで、願望するように口ずさみながらスマホのあちこちをいじりまくっていた。普通はまず警察に通報するのが先だと思ったのだが小さい頃から一緒にいた兄の方がよっぽど頼もしい存在のように感じていたようだ。
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それに、この長屋に住んでるのは正幸だけで、あと2つのお隣りさんは空き家になっていた。他の下に向かう坂沿いに並んだ一軒家の人たちは正幸が引っ越してきてから特に親しくもなく、挨拶もそこそこで、交流もしていなかったから、正幸はさらに焦りだした。しかも、夜のこの時間は足場も見えないくらい真っ暗で街灯もほとんどないから安易に危険で外には出られない! 別に相手はこがらな老人なんだからこっちから危害を加えても正当防衛になるかもしれないが、そんな気力はとうに一日の疲れと暑さで残っておらず情けなくも暗闇で震えているのが今の正幸には精一杯だった。 やばい!やばい!やばい!Σ(゚Д゚) 結局スマホは無反応で正幸がさらに絶望状態(大パニック!)になりはじめると、今度はゴロゴロと追い打ちをかけるように外からチカチカと鋭い光りが走り出すのが見えた!そしてほぼ同時に大きなバケツをひっくり返したような雨粒の激しい音が響き出した!
2022-11-24 19:05:31 投稿 / 549×770ピクセル
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そんな事を思っている時、ちょうどそいつが、流しの戸に手をつけてゆっくりと揺らめくように立ち上がり暗がりの中で辺りを見渡しはじめた。
動作はゆっくりなのに何故か独特な威圧感のオーラを放っているそいつに、すっかりびびってしまい、老人男がこっちに向きはじめたのと同時に正幸はいそいそとなんとか心臓ばくばくに声を押し殺して風のごとく2階に早足で上がっていった。
そして、扉の引き戸をしめると再びパニックな状態に精神がおちいり我を忘れてスマホをいじりはじめた。が、完全に充電切れになってしまっていて、反応はほぼゼロ。それでも正幸は、しつこく兄ちゃん、兄ちゃんとまるで、願望するように口ずさみながらスマホのあちこちをいじりまくっていた。普通はまず警察に通報するのが先だと思ったのだが小さい頃から一緒にいた兄の方がよっぽど頼もしい存在のように感じていたようだ。
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