No.1059176

スマブラ Stern des Lichts 第37話 ~ キノコの谷にて

Nobuさん

キノコエリア攻略回です。
スマブラ四天王を活躍させました。

2021-04-13 09:56:51 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:393   閲覧ユーザー数:393

 電力プラントでピチュー、街でマックを解放した一行は、安全な場所で休憩を取っていた。

 リンクは周りにいた魔物を使って料理を作り、それを一行に振る舞っていた。

「美味いな、この料理」

「リンクから継いだからな」

 今のリンクは利き手や性格こそ異なるものの、記憶や能力は受け継がれている。

 スマブラメンバーはそれを承知した上で、リンクと付き合っているのだ。

「もう少しまともな料理が欲しかったんだが」

「すまないな、魔物を食材に使ってしまって」

「でもこれ、とっても美味しいよ!」

「何杯でも食べられますよ~」

「もっと食べたいヨ!」

 カービィ、ヨッシー、パックマンの大食い組には魔物料理は好評だったようだ。

 リンクは「ははは」と苦笑いしながら、残っている材料を料理に使うのだった。

 

「ごちそうさま」

 リンクの魔物料理を食べ終わった後、食器を洗って片付ける。

 その後、ベルは立ち上がってスピリッツを感知する体勢に入る。

「次も目的地……あっちね」

 ベルは、キノコがたくさん茂っている場所を赤い瞳でじっと見つめていた。

「お、キノコがたくさんあるじゃないか」

「そこに、三体のファイターを確認したわ。動物と宇宙人みたいだけど……行ってみる?」

「当然だ! そいつもキーラに操られてるなら、とっとと助けないとな!」

 マリオは迷わず、ベルの意見に賛成する。

 他のファイター達も頷き、一行の次の目的地はキノコの谷に決まるのだった。

 

「うぉぉ~! キノコがいっぱいある~! これ、全部食えるのか?」

「毒キノコもあるよ?」

 ハリマロン、ライン、ブル、ブリトニーを解放しながら、一行はキノコの谷を探索する。

 マリオは、キノコの谷に生えているたくさんのキノコを見て騒いでいた。

「でも、毒キノコで料理は作りたいな。仮に毒があってもカービィなら平気だろう」

「やだよ、毒キノコ食べたくない!」

 カービィはマリエルという不味い敵を思い出し、毒キノコを食べるのを拒否した。

「いや、冗談だ」

「今のリン兄が言うと冗談に聞こえないよ……」

 

 道中でキーラの呪縛を受けた野良スピリッツが一行に襲いかかるが、スマブラ四天王の活躍により皆、退ける事ができた。

「流石はスマブラ四天王、動きに無駄がないな」

「へへっ、ありがとよ!」

「わーい!」

「「ふっ」」

 不敵に笑うリンクとピカチュウ、素直に喜ぶマリオとカービィ。

 性格も多種多様だがその力と絆はとても強いのだ。

 

「見つけたわ!」

 そして、ベルがキノコの上を歩いて行くと、オリマーと熊と鳥が縛られている台座を発見した。

 しかし、台座に行くためのキノコは小さく、とても全員が乗れるものではない。

 どうすればいいかとベルが考えていると、スピリッツボールからナチュレのスピリッツが出てきた。

「あ、ナチュちゃん!」

「じゃから妾はナチュレじゃ! ……コホン。キノコを成長させる事など、自然王である妾には造作など無い。ゆけい!」

 ナチュレが杖を振ると、小さかったキノコがみるみるうちに大きくなり、皆が通れる大きさになった。

 彼女は役目を果たすとすぐにスピリッツボールの中に戻っていった。

「ありがとね、ナチュちゃん!」

 カービィはスピリッツボールのナチュレに笑顔でお礼を言った。

 

「さて、ファイターは誰がいるのかしら?」

「行こう、行こう!」

 一行が大きくなったキノコを渡ると、ファイターが捕まった台座の前に辿り着いた。

 ベルは歯をくいしばった後、光の鎖目掛けて大鎌を振りかざし、光の鎖を切り裂いた。

 鎖から解放されたファイターが赤い瞳をぎらつかせて襲いかかってくる。

 一人はホコタテ星人のオリマー、一頭と一羽はかつてドンキー達の世界にいたバンジョーとカズーイだった。

 敵に回ってしまったかつての友を見て、ドンキーは歯を食いしばり握り拳を作る。

「バンジョー、カズーイ……操られていて苦しいだろう。今、オレが助けてやるからな」

「来るわよ!」

「うん!」

「かかってこい!」

 カービィ、ベル、マック、フォックス、スネーク、ドンキーは、三人の操られたファイターに戦いを挑むのだった。

「おりゃあっ!」

 ドンキーは腕をぶん回すが、オリマー、バンジョー、カズーイは攻撃を楽々と回避する。

 オリマーはピクミン達に指示を出し、六人の動きを制限する。

「きゃ! 何するのよ!」

「キーラサマニサカラウモノハコロス……」

 ベルはまとわりつくピクミンを払いのけ、オリマーを大鎌で切りつける。

 バンジョーはマックに殴りかかるが、マックは攻撃をかわし、ボディブローを叩き込む。

 スネークはオリマーに麻酔銃を撃って眠らせ、無防備にする。

「バンジョー、カズーイ! オレが分からないのか!? 目を覚ませ!」

 ドンキーはバンジョーとカズーイに呼びかけながら連続で殴る。

 だがバンジョーとカズーイは怯まず、ドンキーに突っ込んでいき彼を吹っ飛ばした。

「マケタラキーラサマニケサレルカラ、ボクタチハゼッタイニマケナイ」

「馬鹿な事はやめるんだ!」

「アンタガバカナクセニ……」

 カズーイはマックに爆弾を投げつけ、爆発の衝撃でマックは目が眩んだ。

「くそ! 道具を使うのは卑怯だぞ!」

「やめたげてよお!」

 カービィはハンマーを振り回してバンジョーとカズーイ、オリマーを薙ぎ倒す。

 オリマーは立ち上がって紫ピクミンをカービィに投げる。

「あいたたた、いたたた!」

「……ケシサッテヤル」

「させん」

 スネークはオリマーの背後に回り込んで彼を持ち上げ、地面に叩きつける。

 そこにフォックスがブラスターを連射してオリマーの体力を削った後、フォックスがとどめに回し蹴りを放ってオリマーを倒した。

 

「よし、やった!」

「後はバンジョーとカズーイだけだな。待ってろよ、今光の中から出してやるからな」

 バンジョーとカズーイをよく知っているドンキーは一刻も早く彼らを助けたいと思い、一頭と一羽に突っ込んでいった。

「援護するよ! ファイナルカッター!」

「はぁぁぁぁっ!」

 カービィはカッターを飛ばしてバンジョーとカズーイを同時に切り裂く。

 フォックスはリフレクターでカズーイの卵爆弾を防御しつつ、ブラスターで遠くから安全に攻撃する。

「ドンキー、俺達を信じろ。あの熊と鳥は必ずキーラから取り返せる」

「ああ、分かってるぜフォックス」

 動物同士互いに応援し合うドンキーとフォックス。

 バンジョーとカズーイは赤い瞳でぎろりと一頭と一匹を睨みつけた。

「キサマラ!」

「イキテカエレルトオモワナイデネ!」

「ふっ!」

 ベルは突っ込んできたバンジョーとカズーイの前に魔法陣を設置する。

 バンジョーが魔法陣を踏むと、闇の棘がバンジョーとカズーイを貫いた。

「ギャアアアアアア!」

「どう? 私の闇魔法は。光に堕ちているあんた達には痛いわよ?」

「キ……」

「キッサマァァァァァァァァァ!!」

「よっと!」

 ベルはバンジョーとカズーイの攻撃をかわし、背後に回り込んで大鎌で切り裂く。

「そーれ!」

「ウ……」

「グ……」

 カービィはストーンに変身してバンジョーとカズーイを押し潰す。

 彼らの猛攻により、一頭と一羽の体力は残り僅かになっていた。

 ドンキーはそれを見逃さず、ぐるぐると腕を回して力を溜める。

「バンジョー……カズーイ……オレの目を……見ろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「ウワアアアアアアアアア!」

「キャアアアアアアアアア!」

 ドンキーの、渾身の力を込めたジャイアントパンチがバンジョーに命中すると、

 爽快な音と共にバンジョーとカズーイは遠くに吹っ飛ばされるのだった。

「う、う~ん……」

「ここは、どこ?」

「私は一体何をしていたのだ……」

 戦闘が終わり、オリマー、バンジョー、カズーイはキーラの呪縛から解放され、正気に戻った。

 ドンキーはすぐにバンジョーとカズーイに駆け寄り、彼らの顔にそっと腕を当てた。

「大丈夫だったか? バンジョー、カズーイ」

「ボクは……ちょっと疲れちゃったかな」

「あたいも勝手に身体を動かされてくたくたになっちゃったわ」

「でも、お前達が無事でよかったぜ。本当に……!」

 離れ離れになった旧友との再会に、ドンキーは心から喜んだ。

 そんなドンキー、バンジョー、カズーイの様子を見たオリマーがベルに声をかける。

「あの二頭と一羽は仲が良いのか?」

「ええ、かつては同じ世界にいたのよ。でも、ある事情で離ればなれになっちゃって……だけど、今、ここで再会したのよ」

「互いに忘れていないほど、友情は厚いようだな」

「そうね……友情っていうのは、誰にも切り離せないものだわね……」

 

 戦いを終えてしばらくした後、オリマー、バンジョー、カズーイは改めて一行に自己紹介をした。

「私の名前はキャプテン・オリマー、ホコタテ運送で働いているホコタテ星人だ」

「ボクはバンジョー、こっちは相棒の」

「カズーイよ! よろしくねっ♪」

「「「よろしく(お願いします)」」」

 

 こうして、宇宙を旅する一寸の男と、種族と性別の差を超えた一頭と一羽の友情を、ファイター達は救ったのだった。

 ~ベルのスピリッツ名鑑~

 

 ハリマロン

 出身世界:ゲフリアース

 性別:♂♀両方存在するが♀はかなり少ない

 カロス地方の御三家の一匹で、いがぐりポケモン。

 くさタイプで、特性はしんりょく、隠れ特性はぼうだん。

 普段柔らかい頭のトゲは、力を込めると鋭く尖り、岩をも貫くほど固くなる。

 

 ライン

 出身世界:ゼノワールド・並列世界3

 性別:男性

 シュルクとフィオルンの幼馴染の青年。

 明るい性格で、考えるより先に行動するタイプ。

 戦闘ではバンカーを使って味方の盾となる。

 

 ブル

 出身世界:キノコワールド

 性別:♂

 アメフト選手のような格好をした亀族。

 主にタックルして攻撃する。はっきりいってや~なヤツだぞ。

 

 ブリトニー

 出身世界:とある星

 性別:女性

 コッパイ星を代表する植物学者の女性。

 しっかり者で、ちょっと食いしん坊なところも。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択