No.1053978

スマブラ Stern des Lichts プロローグ

Nobuさん

スマブラSPのアドベンチャーモード「灯火の星」を題材にした二次創作です。
原作には参戦していないキャラクターや、オリジナルキャラクターもいますので、苦手な方は読むのをおやめください。

2021-02-10 13:24:18 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:348   閲覧ユーザー数:348

 数多の可能性と戦士達が住む、争いの世界。

 今までも多くの危機が襲い掛かって来たのだが、戦士達によって、その全てを乗り越えてきた。

 

「今日こそ決着をつけてやる!」

 フォックスが、ブラスターを構えて言う。

 他の戦士達も、来る敵に備えていた。

 

 そして、空から無数のマスターハンドらしき手と、赤や青、白の翼に包まれた白い光が現れた。

「一人で10体くらい倒せればいけるか……?」

「ここまで来たら、やるしかないでしょう」

 マルスとゼルダが、真剣な表情で戦闘態勢を取る。

 普段はどちらかというと大人しい性格の二人だが、いざという時の行動力は凄まじいのだ。

「僕達なら、きっと勝てる!」

 ピットが、パルテナの神弓を構えながら言う。

 彼の言う通り、この危機も、戦士達は「予定通り」乗り越える事ができる。

 その、はずだった。

 

「!?」

 突然、無数の手がはがれ、青い光に変わる。

 その時、シュルクは未来視(ビジョン)を使った。

 無数の光が戦士達を貫き、ソニックはピカチュウより速いにも関わらず、

 ピカチュウを助けようとしたが間に合わず、そしてソニックも光に貫かれる――

 その未来が、シュルクに見えていた。

「みんな、逃げて!!」

 シュルクは戦士達に警告した。

 だが、その警告が来るよりも早く、戦士達を無数の光が襲った。

 

「くそ! なんだよ、こいつは!」

 リンクは剣と盾で光を防御していく。

 だが、数の多さに対処できず、リンクは光に貫かれた。

「私の攻撃が通用しない!?」

 サムスの射撃攻撃も通用せず、彼女もまた、光に貫かれた。

「はっ!」

「ぬぅん!」

 ゼルダとミュウツーが、バリアを張って光を防ごうとする。

 だが、光はバリアを貫通し、ゼルダとミュウツーを飲み込んだ。

「俺の手に掴まれ、ピカチュウ!」

「ああ、ソニ……うわぁ!?」

 なんだかんだで仲間思いのソニックは、ピカチュウを助けるために手を伸ばした。

「のあぁ!」

 しかし、二人とも間に合わずに光に飲み込まれた。

「そんな光、私には効かないわよ!」

 ベヨネッタは光が当たる直前で蝙蝠に変身し、攻撃を回避した。

「……っ! また来た!?」

 だが、次に来る光には対処できず、ベヨネッタは光の中に消えた。

「行けっ! トルトゥ、フィオーレ、ブレイズ!」

「我輩もこんなところで負けてはいられないのだ!」

 ロートのポケモン、ゼニガメ、フシギソウ、リザードンと、クッパの攻撃が光を打ち消そうとしている。

 それでも、四人の攻撃は光に通用せず、彼らも光の中に消えていった。

「ぐおっ!?」

 ブルーファルコンに乗ろうとしたファルコンも、光に飲み込まれる。

「ふっ」

「お前とまた、こうして戦えるとはな」

 ルカリオとゲッコウガは、光と対峙していた。

 そして、ルカリオが攻撃をしようとすると、ルカリオは光に飲み込まれる。

「ルカリオ! く……残ったのは俺だけか!」

 ゲッコウガは飛び上がって光を回避するが、彼も光の中に消えた。

 

「まずい、光が……きゃあああああ!」

 インクを塗っていたマールは急いでインクの中に潜る。

 しかし、光は容赦なくインクごとマールを貫いた。

「ちっ……!」

「きゃああ!」

「「うわあぁ!」」

 その後も、ファルコが光に貫かれ、バリアを張っていたパルテナが光に貫かれた事で、

 奇跡を失ったピットとブラックピットは墜落し、光に飲み込まれた。

 スネークも、ダンボールごと光に飲み込まれた。

 その後も、空を飛んでいたディディーコングとロゼッタとチコ、逃げようとしたソレイユ、リュンヌ、ダック、ハント、りょうも光の中に消えた。

 

「逃げなきゃ! 逃げなきゃ……!」

 カービィは、ワープスターに乗りながら無数の光から逃れていた。

 あれに当たれば、自分もああいう風になってしまうと感じたカービィは、スピードを上げていった。

「うわっ!」

 もう少しで光が当たる……その直前で、カービィは宇宙に避難した。

 

 そして、争いの世界を、眩い光が包み込んだ――

 エアシューズの音が、荒野に流れる。

 カチャリ、カチャリと、鎌の音も聞こえてきた。

「ねえ、シャドウ……」

「……これはどういう事だ?」

 そこには、誰もいなかった。

 その場に残っていたのは、黒きハリネズミ・シャドウと、若き死神・ベルだけだった。

「僕以外……誰も生き残っていない……?」

「みんな……どこに行っちゃったの……?」

 シャドウとベルが呆然としていると、空から何かが降ってきた。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!」

 それは、ワープスターにしがみついているカービィだった。

「いったぁ~~~~い!」

 そして、墜落したカービィを、シャドウとベルが見つめる。

「うぅ……くらくらする……。ね、ねえ、な、何が起こったの……?」

「それは私達にも分からないわ。でも、分かっているのは、私とシャドウ、そしてあんたがいるっていう事実だけ」

「僕はあんたじゃなくてカービィだよ!」

 ベルに「あんた」と言われて怒るカービィ。

「ごめんごめん、名前で呼ばなきゃダメだったのね」

「……それで、何をすればいいか、だが……。まずは、いなくなった奴を探そう」

「うん!」

「光のカービィに、闇のシャドウに、中立の私。これって結構いいパーティーじゃない?」

 

 幾多の世界の危機を潜り抜けた、争いの世界。

 その世界に、ついに、破滅の時が訪れた。

 今や、その危機を救えるのは、星の戦士と、究極生命体と、死神だけとなっていた。


 
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