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No.1052988
だぶまんさん
暗いドームがパッと明るくなり、その中でもひときわ明るいスポットライトが天井を照らす。 イベント開始をを待ちわびるファンたちは主役不在のステージに困惑を隠せない様子だ。 一向に始まらないイベントに会場がざわつき始めた時、ファンの一人が発する一言が会場を静かにさせた。
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「青子ちゃんが空を飛んでるぞっ!」 その瞬間青子の最新曲のイントロが流れる。 「みんな―、元気してたー?」 挨拶とともにリフトに乗って天井から青子本人が登場する。 湧き上がる会場。卒倒するファン。俺だ俺だと気持ちを叫ぶ者。皆彼女を待ちわびていた。 「今、俺と目が合った!!!」 そう叫んでしまった俺ももちろん彼女のファンである。 「歌う前にいつものいくよー!」 彼女が初めにいつも叫ぶ合言葉がある。生ライブを初めて見る俺は初めて彼女と交わす合言葉に興奮を隠せなかった。この日のために何度も練習してきたその成果と今ここで決めて見せる! ファンたちが持つペンライトが会場を包みそれに映えるように彼女も俺の目に映る。後ろのスクリーンが彼女の顔をアップで映している。これか、これがライブの雰囲気か! 「みろ!天使の羽がついてるぞ!」 またもやファンの一人が叫ぶ。確かに俺もそう見えた。本当は天井のライトがそう見えるようになっていただけだったが、ファンの目には皆青子の背中から天使の羽が生えたように見えた。 様々な感動を受けながら彼女とファンたち、いや、俺との合言葉を交わす。 「私のファンはー!?」 彼女の問いかけの後 「ぴゅあなひとー!」 ファンが返事をする。 突然彼女の身に着けているペンダントから閃光が走る。そして会場は光に包まれた。 その後ライブが始まったが、会場にはピュアな心を持つファンしか残っていなかった。 どうやら会場を包んだ光はピュアでない者を消す光だったようだ。 俺の体は消えていたが、彼女を最後まで見届けることができた。悔いはない。 以上です。 アイドルのイベント会場は戦場なんやなて。
2021-01-30 23:06:27 投稿 / 1000×1000ピクセル
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暗いドームがパッと明るくなり、その中でもひときわ明るいスポットライトが天井を照らす。
イベント開始をを待ちわびるファンたちは主役不在のステージに困惑を隠せない様子だ。
一向に始まらないイベントに会場がざわつき始めた時、ファンの一人が発する一言が会場を静かにさせた。
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