No.1039409

No.685 鬼えんぴつ

No.685 鬼えんぴつ
短くなり捨てられた鉛筆たちの集合体。とはいっても体が集まった本数分長くなったりするわけではなく、簡単に物を捨てる人への恨みは芯の濃さに凝縮される。濃さの表記としては聞いた事がないRB ( リベンジブラック)と称され、最大で10RBとなる。その表記はどこにもないが黒鉛が多く柔らかい芯は人が眠っている間に皮膚に刺青のような模様を残し、消しゴムでは消えず二週間は痕が残る。復讐と称すイタズラを顔や腕に飛び跳ねながら筆圧に関係なく確実に残す。芸術的な模様や格好の良いデザインならともかく、落書きレベルの刺青を鉛筆を捨てた母親、小さい子に嘲笑いながら刻む姿は理解し難い。殺傷能力は全く無いが、我が体を噛む癖のある者にはやはり復讐として噛みつく。濃い筆跡は動いた跡を忠実に示し、10分ほど残った後スーっと消え動き疲れるとどこででも寝る。その道端に落ちてるこの鉛筆を拾ったら最後。新しいご主人様として使い終わるまで強制的に勉学を共に勤しむのである。

2020-08-27 17:39:31 投稿 / 3120×4208ピクセル

2020-08-27 17:39:31 投稿
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