No.103233

真・恋姫†無双 金属の歯車 拠点フェイズ一刀

・真・恋姫†無双をベースにとある作品の設定を使用しています。クロスオーバーが苦手な方には本当におすすめできない。
・俺の◯GSを汚すんじゃねぇって方もリアルにお勧めできない。
・ちなみにその設定は話の本筋にはあんまり関係ありません。
・ならその設定を使うなよ。
・オリジナル主人公は三人いますが、蜀ルートが元になっています。

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2009-10-26 01:30:20 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:4074   閲覧ユーザー数:3613

「ねぇ、ご主人様」

 珍しく政務を終わらせた桃香がとことことこちらに近寄ってくる。

どうみても自分に懐いてる小動物だ。

「なんだ、桃香。今すぐその呼び方を変えてくれるのか?」 

「え~、それは無理だよ」

 やんわりと話しかけられたからやんわり返したら、もう一回やんわり返された。

「ご主人様の趣味って何?」

「その前に何故そんなにその呼び方に固執するのか聞きたい」

 

 拠点フェイズ・桃香、愛紗 英雄何好? ~Do you enjoy ?~

 

「そういえばご主人様のご趣味、知らないですね」

 彼が居ない政務室ではすっかり話題がそれになっていた。

ちなみに彼女たちのご主人様は、政務を片付ける速度が早いため既に遊びに出かけていた。

「山に薬草を摘みにいったり・・・でしょうか?」

 朱里は知らず、雛里は推測。

「それは軍の衛生や治療の為だから、政務じゃないだろうか?」

 堅物な愛紗も珍しくこの話に乗ってくる。

政務室が政の事ではなく一人の男の事に一丸となっていた。

「ご主人様って休みの時何してる?」

「この前はご本を・・・」

「その前は朝から次の朝まで寝てましたね」

「今朝は何も買うわけでもなく街をぶらついていました」

 雛里、朱里、愛紗の順に思い出していく。

・・・

・・

「鈴々もよく知らないのだ」

「よくよく思い出してみれば私も知らないな」

 鍛錬場の鈴々と星もこんな感じであった。

「主の私生活は政務に追われている・・・訳でもないですが確かに不透明ですな」

「うーん、謎だね」

 桃香は名探偵のように顎に手を当てる。

朝が弱いというのは知っているが、寝ることが趣味なのだろうか。

「お兄ちゃんは、きっと寝るのが趣味なのだ」

「なんで、鈴々ちゃん?」

「お兄ちゃん、だって朝弱いのだ。起こさなければずっと寝てるのだ」

 戦場に出ているときは神経を張りつめているせいかそんなことはないが、普段・・・戦時ではないときは彼は起きない。

「寝るのが趣味とは・・・また」

 何時の間に現れたのか後ろから愛紗が呆れた声を上げる。端には月と詠。

「確かにあいつ、なかなか起きないわね」

「朝に・・・濃いお茶飲まないと目が覚めないって言ってました」

 詠と月の供述によると、彼の趣味は睡眠で決まりそうだった。

「で、肝心のあいつは何処にいるのよ」

「先ほど街に出かけると言っておったぞ」

 

 

「ご主人様、はっけーん」

 どこから見ても怪しい黒めがねに頭巾を被った桃香が、街で子供と戯れている一刀を見つけた。

隣には護衛として愛紗が居るが若干あきれ顔だ。

「あれは・・・鞠でしょうか?」

 子供達と共に輪になって、少し大きい目の鞠を蹴っている。

彼に鞠が渡ると、つま先で鞠を蹴り上げ、膝で一付き、足の甲でぽんぽんと蹴り上げている。

それをみて子供達は歓声を上げる。

一番歳を取っている子供の胸のあたりに鞠を蹴る。その鞠遣いは端から見ても見事な物だった。

「・・・愛紗ちゃん」

「何でしょう?政務を忘れ、怪しい挙動の桃香様」

「うう~」

 うなってみるが愛紗の顔はさほど変わらず。

そんなやりとりをしている間に彼は子供達と別れていた。

今度は店先に席を出している屋台に座り込み子供達の様子を笑いながら見ている。どうやら亭主の子供が輪の中にいるらしい。

「あれが趣味でしょうか?」

「見て、愛紗ちゃん。ご主人様、もう一個鞠を取り出したよ」

 今度は小さめの物だ。

子供達に呼びかけ今度はそれを上空高く突き上げる。

子供達はそれに習って、鞠を上空に突き上げる。

「鞠・・・が趣味なのかな?」

 そう思った時、彼に鞠が渡った。しかし彼は勢いを付けて飛び上がり上手で鞠を叩きつけるように打った。

狙いは路地にいる桃香と愛紗。

「「え、えええええ」」

 当たりはしなかったものの、二人の叫び声が聞こえる。

「桃香、愛紗、出ておいで」

「・・・ばれてる」

 

 

 そんな一刀の趣味を探して一週間。

彼の趣味はひょんなことから発覚する

「どうしたの、愛紗ちゃん?」

「と、桃香様!?」

 愛紗にしては珍しい、飛び上がるほどの驚きよう。そして手には後生大事そうに何かを持っている。

「お料理?」

「はい・・・あまり得意ではないのですが・・・」

 桃香は愛紗の手元をのぞき込む。

不得意と言ってるものの、多少不格好な炒飯・・・普通に食べられそうなものだ。

(愛紗ちゃんもやるなぁ)

 男は胃袋から攻めろ。とは呉の宿将の言葉だ。

大きくなった妹を送り出すように、両手がふさがった彼女の代わりに一刀の部屋の扉を開ける。

「ご、ご主人様。お昼をお持ちしました」

 珍しい物を見るような目で愛紗とその手元を見る。

「・・・頂こうか」

 少し間があったが、箸を持ち日本伝統の一礼を終え一口。

再び間。

そして信じられない殺気を桃香と愛紗は浴びせられる。

「愛紗、そこに正座」

 笑顔だった。彼はあまり表情を外に出さないが、笑わないなんて事はない。

満面の笑みも数回見たことがあるが・・・今はとんでもなく恐い。

普段は愛紗が彼や桃香にその笑顔で睨みをきかせているが・・・それの何十倍と恐い。と姉の桃香は感じていた。

まさに蛇に睨まれたカエル。

「いいか、愛紗。私のいた世界ではまず食べる前に『いただきます』と言い、食べる後に『ごちそうさま』と言う。これは・・・」

 その後、彼の説教はたっぷり三時間に及んだ。

横で聞いていた桃香は彼の気に押されその場から動けなくなっていたが、彼女は後にこう言った。

「私・・・お料理勉強しよう」

と。

 

 * *

 

 そして政務室では珍しく全員集合であった。

「主のご趣味が料理とは思いませんでしたな」

「私の世界では男も料理するんだ」

 部屋の隅では愛紗が「料理恐い、料理怖い」とガタガタ震えている。

「それに私は孤児院で料理係だったからな」

「女の人はいらっしゃらなかったのですか?」

「いや、私に出来ることがそれくらいしかなかったんだ。ずっと移動生活だったから掃除なんて出来ないし、裁縫も出来なかったしな」

「へぇ~、今度作ってくれる?」

 桃香が満面の笑みを浮かべるが、一刀は少し苦笑いを浮かべた。

「それは・・・私が言う台詞だ」

 

 

雪蓮「ねえ、玲二」

玲二「どうした?」

雪蓮「首輪・・・付けていい?」

玲二「一部の皆様方が暴走なさるのでおやめなさい」

雪蓮「残念、もう付けちゃったー」

玲二「ああ、もうこの娘は・・・」

 

結論:誰か描いてください。

 


 
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