「よっ。今日も精が出るね」
「「お天さま!」」
やってきたのは雪天稲荷神社の祭神・天洸だ。
本殿の裏側で熱いお茶を飲む三柱。
「どうだい、景気の方は」
「まぁ、こうして参拝に来てくれる皆さんの笑顔を見てると」
「私たちまで笑顔になっちゃいますよね」
「お天さまはどうです?」
「うちの神社も相変わらずそこそこに参拝客はきてくれてるよ。たまーに賽銭泥棒が出るけどね」
「あはははw」
三柱は語り合った。
それぞれの神社の事情とか、最近はまっているお菓子とか、他愛もない話題に過ぎなかったが、
それでも会話はそれなりに弾んだ。
そして…
「おっとそうだ、あたしがここにきたのにはもう一つ理由があるんだよ」
「なんですかこれ?」
天洸は一枚のビラを取り出した。
「近くこの街の神様連中で会合があるんだ。今さっき七福神のみんなに声かけてきたとこさね」
「あー、神様会議かぁ」
「もうそんな時期なんですね」
「じゃ、顔だけでも出しておくれよ」
「言われなくても行きますってばw」
「お天さまこそ、会議の席でうっかり飲まないでくださいね?」
「ば、馬鹿言ってんじゃないよ!…まあいい。とにかく、待ってるからね」
天洸はそう言って去っていった。
雪天大上神社はちょうど昼下がり。境内にうららかな陽気が漂うのであった。
Tweet |
|
|
1
|
1
|
追加するフォルダを選択
前回:https://www.tinami.com/view/1026413
■出演
遥:https://www.tinami.com/view/1003963
大:https://www.tinami.com/view/879206
お天さま:https://www.tinami.com/view/742459