No.101860

真剣で私と戦いなさい!

ろしあさん

いろいろ読んでいるうちに自分でも書きたくなって書いた作品です。
一応続きもののプロローグと言う形ですが遅筆なので、ご容赦ください。

2009-10-19 12:59:44 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9370   閲覧ユーザー数:8308

 

2005年2月20日(日)

 

 

<秘密基地>

 

 

「「「「「「誕生日おめでとう、大和」」」」」」

 

「ありがとう、みんな」

 

 

 

今日は2月20日、俺の誕生日だ。

本来ならば金曜集会のみ集まれるのだが、みんな無理して今日集まってくれた。

これも俺の人徳のなせる業だろう。

 

 

 

「じゃあ、ケーキ食おうぜ」

「ちょっ、ロウソク消し位やろうよ!って百先輩がすでに切り始めてる…」

 

キャップの空気を読まない発言にモロが的確に突っ込みを入れてくれるがすでに姉さんによってケーキは6等分…

 

 

6等分?しかも一つだけ二つ分くらいありそうなサイズ。

 

 

 

「気にするな、舎弟。お前のものは私のもの、私のものは私だけのものだ」

「あ、お姉さま。私イチゴがほしい。」

 

横暴だ…。

主賓のはずなのに…一子のやつもこっそりいいところ取ってるし…

 

 

 

 

「大和大和、心配ない。私のを二人で食べさせあえばいい。何なら口移しで…」

「ごめん、岳人の分が卓上から消えたみたいだ」

 

京の言葉を最後まで聞かないように岳人の分(おそらく)を奪う。

 

「何で俺様の分なんだよ!モロの分でも取ればいいだろ!!」

「え?いや、モロって岳人より好感度高いからさ」

 

 

 

俺的好感度

(ヤドカリ>>越えられない壁>モロ>>>吉沢君(仮)>>岳人)

 

 

「待ってよ!僕らヤドカリ以下じゃないか!!」

「ってか、吉沢って誰だよ!!」

 

 

 

(∩゚д゚)アーアーきこえなーい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケーキの取り合いに因る抗争が勃発しそうだったが、姉さんが(しぶしぶ)返してくれたので何とかなった。

もっともケーキ以外の食べ物は自由なので凄まじい取り合いになった。

流石育ち盛り、ものの一時間ほどであんなに大量に用意した食べ物がなくなってしまった。

 

 

 

「よしっ!そろそろお待ちかねのプレゼントタイムだ!」

 

 

待ってましたとばかりに場を盛り上げようとする。

正直この面子ではあまり期待はしない方がいい。

 

 

 

 

「私からはダンベル。軽めだから大和でも使えるはずよ」

「俺様からはプロテイン(チョコレート味)だ」

 

 

お前らは俺にどうなってほしいんだ?

 

 

「僕からは大和が集めてる本の新刊。さすがに今日発売だからまだ買ってないよね」

 

 

モロが無難すぎる。だがまだ買ってなかったので丁度よかった。

 

 

「私は私自身をプレゼント。なんだったら今からお持ち帰りしてもいい」

「ごめん。幾らなんでも重過ぎるわ…」

 

 

バッチコイといいかねないほどのいい笑顔の京。

 

最近の京は(性的な意味で)アグレッシブすぎるから困る。

昔の京と言えば控えめでおとなしい子だったのに…

 

 

「ん~…うちの寺のお守りだ」

 

適当に持ってきたのだろう。

『安産祈願』

と書いてある。

 

京が横でほほを染めて袖を引っ張る。

 

 

「肉体関係とかないから…」

「ちっ」

 

 

 

舌打ちされた。

 

 

 

「俺からはこれだ!」

 

 

キャップが突き出した手には手のひらサイズの四角い黒い物体があった。

 

 

 

「ナニコレ?」

「わからん」

 

 

渡そうとする本人が知らないらしい。

大体15センチ角の正四角形。

重さは金属ほど重いようには思えない。

振ってみても音はしない。

小突いてみても空洞音はしない。

確かに何なのかわからない。

 

 

「キャップこれどこで手に入れたの?」

 

「ん?親父が持って帰ってきたのを適当に盗んできた」

「何で盗ってきたのをプレゼントしてるのさ?!それにキャップのお父さんの持ち物って、何があるかわかんないでしょ!!」

 

 

モロが必死に突っ込んでいる。

必死になるのも無理は無い。

キャップの親父さんはイン○ィ・○ョーンズ並みの冒険家で結構な頻度で危ない目にあってるらしい。

入った遺跡で魔物に襲われたり、遺跡の宝を台座から取ったら遺跡が崩壊したり・・・

 

 

「まあ、俺はなんとも無いし、大丈夫だろ」

「何かあったらじゃ遅いでしょ!」

 

「大丈夫だ!俺を信じろ!」

 

 

あまり大丈夫な気がしないが、もらわないのも失礼だ(京を除く)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな懐かしいどたばたした(宇宙意思で18歳以上)の誕生日の話。

 

しかし、後にこの四角い塊が思わぬ騒動を引き起こすのだが、そのときの俺たちは気づかなかった。

 

 
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