No.1011197

女として死んでいる 5

女は健常者だった。
しかし、女として欠落していた。
何がかと言われると、はっきり言葉には出来ないが、何かが、欠落していた。

2019-11-26 10:47:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:364   閲覧ユーザー数:364

仕事の話

朝起きる。

やる事は決まっている。

身支度をして、朝食の用意をする。(といっても箸を用意するだけなのだが。)

しばらく経ってヨッカガイが起きる。

「おはようございます。カニワさん。」

「おはよう。ヨッカガイ。」

それからしばらく経ってヨウカとツキノワが起きる。

「おはようございます。カニワさん。」

「おはよう。カニワ。」

「おはよう。ヨウカ、ツキノワ。」

「ねえ、カニワさん? セッ・・・」

「あー! あー! はいはい。下ネタはやめよう?」

「じゃあ、みんなで朝食を摂りましょう。衣・食・住(セックス関係)は大事ですから。」

「では、そうしよう。」

「いただきます。」

私が挨拶をすると、3人は食べ始める。

次いで、私が食べ始める。

「ごちそうさま。」

「ところで、」

ヨッカガイである。

「仕事(クエスト)の話なのですが、方針をどうしますか?」

「方針というと?」

これは私である。

「仕事は、薬草集めなどの素材集め、ゴブリン征伐などの征伐依頼、そして、複数パーティーによる征伐依頼がありますが、どうします?」

「征伐依頼が良いんじゃないかしら?」

ツキノワである。

「分かりやすくて、良いと思うけど。」

「そうですね。確かに。」

「異議はあるかな?」

「特になし。」

「では、決定。単独パーティーでの征伐依頼を行いますわ。」

 

「レッサードラゴン(下位竜)征伐依頼がありますけど、受けますか?」

受付嬢である。

「はい、受けます。」

「そうですか、ここにサインをいただけますでしょうか?」

「はい、これで良いですか?」

「ありがとうございます。」

受付を終えた。

 

「レッサードラゴンですか?」

「そうだよ。レッサードラゴン。」

「良いんじゃないですか?」

「ドラゴンと言ってもレッサーだしね。」

「分かりました。じゃあ、行きましょう。」

レッサードラゴンの巣は行き帰りだけで半日かかる処にある。

だから11時つまり朝出発するのだ。

「だるい。まだかかる?」

「ヨウカは天使だから、歩き慣れていないんだね?」

「そうだ。」

「そうなの。」

「それで?」

「もう着くよ。」

レッサードラゴンの巣は森の中にある。

今その森に入るところだ。

 

森の奥へと進む。

恐らくもうレッサードラゴンの巣に入っているだろう。

まず、レッサードラゴンの居場所を調べる。

「探査。」

魔術「探査」で居場所を調べる。

「いた。距離1000m東北。」

耳をすますとドラゴンの鳴き声らしきものが聞こえる。

そして、パーティー全体が緊張感のある感じになった。

「ヨウカ、様子を見て来てくれ。空を飛んでだ。」

ヨウカに様子を見に行くように言う。

「分かった。」

と短く1言言うと、飛翔する。

15分後、ヨウカが戻って来た。

「見て来た。」

「ありがとう。」

 

「じゃあ、近づこう。」

私の言葉でパーティー全体が慎重に素早く近づいて行く。

ツキノワがエンチャントする。

属性は魔だ。

森の開けた処にレッサードラゴンが見えて来る。

私が合図すると、一斉に攻撃する。

レッサードラゴンに対して私とヨッカガイがファイアを放つ。

命中する。

ヨウカが空を飛ぶ。

勢いで切る。

命中する。

エンチャントしているお陰で割とダメージは与えられる。

致命傷とはいかないが。

怒ったのか、レッサードラゴンが吼(ほ)える。

さっきの連携をもう1回やる。

ヨウカがうまく立ち回っているお陰でこちらまで、攻撃が及ばない。(レッサードラゴンは大きい手足を使って攻撃するようだ。)

レッサードラゴンがその翼で飛ぶ。

ヨウカは対応出来るのだが、私とヨッカガイは上に向けてファイアを撃たなければならない。

上を向き続けるので、首が痛くて仕方がない。

この際、空を飛べる魔物に任せた方が良さそうだ。

召喚術を使う。「バエル!」

バエルを召喚した。

翼を持つ魔物(翼を持つ獣の姿)が現れた。

「レッサードラゴンを攻撃しろ! バエル。」

「分かりました。」

すぐさま、飛んで行ってレッサードラゴンに喰ってかかる。

私は召喚の維持に精一杯なので、ファイアは撃てない。

ヨッカガイはバンバン撃っているが。

ヨウカはバエルの支援を受けて、レッサードラゴンの首に切りかかる。

首を切り落とされ、レッサードラゴンは地に落ちる。

「いやあ、ヨウカだけレベルが違うような気がする。」

「私もそう思います。」

「それほどでもない。」

「征伐の証としてレッサードラゴンの首でも持ち帰りますか?」

「それは難しいな。」

「じゃあ、どうします?」

「ドラゴンの目玉でも持ち帰ろう。」

少々目玉をくり出すのに時間がかかったが、無事、目玉を手に入れた。

私が責任を持って、持ち帰った。

報酬を受付嬢からもらって帰る。


 
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