No.100887

真・恋姫無双~子義と仲達~9

gatsuさん

第9話です。
反董卓連合編始めました。
で、巻末にちょっとお遊びを……。

2009-10-14 01:04:23 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:3460   閲覧ユーザー数:3134

この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

第9話:再会、そして相対す

黄巾党本隊殲滅後、雪蓮の勇名は一気に広まった。

また、先の戦で戦功をあげた健も、同様に名を知られるようになった。

江東に麒麟児、そして神風ありと。

だが、それと同時に今まで以上に袁術の目を気にしなくてはならなくなった。

周囲の目を今まで以上に気にして過ごしている中、あの大連合の話がついに大陸全土を駆け巡る事となる―――

健「……で、結局袁術は、連合参加を決めたと」

雪蓮「そういうこと。……全く、とことん馬鹿よね」

袁術の城から戻ってきた雪蓮は、半ば呆れた表情で告げる。

数日前、雪蓮の所に反董卓連合参加を求める書状が届いた。

これを独立の好機とした俺達は、参加するために袁術を上手くのせて、参加させる事にした。

始めは渋っていたそうだが、雪蓮の「皇帝になれるかも」の言ですぐに参加を決定したと言う。

雪蓮「あれだけ馬鹿だと、復讐のし甲斐がないのよねぇ」

冥琳「贅沢言わないの。相手が愚かだと、それだけ楽が出来るんだから」

雪蓮「はぁい」

蓮華「いよいよですね……」

雪蓮「ええ。いよいよ……いえ、ようやく孫呉独立へ向けて動き出せるわ」

祭「うむ。……しかし、此度の戦で諸侯の動きを見極める必要があるの」

冥琳「この戦の後に来る割拠の状況によって、我らがとるべき道も変わる、か」

雪蓮「そういうこと。……皆、ここからが正念場。頼りにしてるわよ」

全員「はいっ!」

これからが孫呉の戦いとなる。

たとえ何だろうと、負けるわけにはいかない。

全員、独立へ向けての期待感と重圧とを抑えながら、出陣準備に明け暮れた。

そしていよいよ、袁術の出陣命令が下る。

雪蓮の勇名によって集まり、さらに屈強となった兵を連れ、反董卓連合の集合地点まで行軍を開始した。

冥琳「健」

健「どした?」

行軍途中、冥琳が話しかける。

冥琳「此度の連合、曹操も参加しているようだぞ」

健「あー。まぁ、こんなおいしい話に乗らん筈無いしなぁ」

一刀「たしか曹操って、天知を手に入れたんだっけ?」

穏「司馬懿さんでしたっけ~。軍略に長けていると言う情報が入ってましたね~」

あれから曹魏、特に司馬懿について情報を集めている。

それによると、今の所曹魏の軍略はほぼ全て司馬懿が仕切っていると言う事だ。

冥琳「うむ。恐らく今後、我らが天下を取るにあたって大きな敵となるだろう」

敵の評価が良いという事は、それだけ手強いという事。

一筋縄ではいかないだろう。

雪蓮「でも、私はもう1人気になる子がいるわ」

冥琳「劉備か」

雪蓮「ええ。この間まで義勇軍の大将だったのに、いつの間にか平原の相になってる」

穏「配下には勇将、知将がそろってますしね~」

冥琳「後は地の利だけか……。しかし、気になると言うのは理解できるな」

雪蓮「でしょ?だから、一度話してみようかと思ってるの」

冥琳「それが良いかもしれん」

雪蓮「ええ。……一刀、健」

一刀「へっ!?」 健「んー?」

思わず間の抜けた返事をする。

雪蓮達が話し込んでいる間、俺は一刀と話していたからだ。

雪蓮「何が「へっ!?」よ。何話してたの?」

健「蓮華と祭さんがおらん理由について」

冥琳「ほう。で、その答えは?」

一刀「……現在の大陸の状況では、どっちに転んでも割拠の時代になるのは明白だろ?だから、諸侯の目が洛陽に向いている今こそ、独立の仕込みをする好機だと思うんだ。だから、その為に動いてるんじゃないかって」

冥琳「……うむ。良い答えだな」

健「あー。じゃあやっぱり?」

穏「はい♪お2人には建業に行ってもらってます」

建業……、元本拠地か。

一刀「……なるほど、そういう事か。じゃあこの戦じゃ端役になるつもり?」

雪蓮「そうしたいんだけどねぇ。袁術ちゃんに怪しまれないようにしなきゃだし……」

冥琳「それだけではない。我々は此度の戦で、知勇兼備の軍という風評を得ねばならん」

穏「しかも兵の損失を最大限に抑えて、ですね~」

一刀「げ。……それって、すごく難しい事なんじゃない?」

冥琳「難しくても、やらねばならん。……健、頼むぞ」

健「応。まぁ任せとけや」

雪蓮「はいはい。もうすぐ戦場なんだから、いちゃつくのはその辺にしてよね」

冥琳「別にそんなつもりで言っている訳では無いが?」

黄巾との戦の後、雪蓮はやたら俺達をからかう。

冥琳いわく、俺に嫉妬しているそうだ。

……さすが断金。

雪蓮「まぁ、今回は新人や若者の修練の場って事で」

気を取り直して、と言った感じで雪蓮が言う。

一刀「新人かぁ……」

健「何他人事のように言うとんのや。お前もその頭数に入っとるっちゅうねん」

一刀「うぇ!?俺!?」

冥琳「当然だ。幾度かの戦を潜り抜けてきたとはいえ、戦場では経験がものを言うからな」

一刀「う……頑張ります」

雪蓮「頑張ってね♪新人さん♪」

一刀は、苦笑しながら答える。

……頑張れや。

合流した俺達を待っていたのは、連合の大軍勢だった。

一刀「うっわぁ……。黄巾の時より多いんじゃない?」

健「当たり前や。……しっかし、野心のあるヤツってこんなおるんやなぁ」

俺と一刀は、辺り一面を見回す。

大体黄巾の時の2倍ほどだろうか。

……さて、こん中で1年後、生き残るのはどんだけやら。

雪蓮「冥琳ー、軍議に行ってきてー」

……また始まったよ、うちの姫さんのワガママが。

冥琳「軍の代表が出るべきだと思うけど?」

雪蓮「却下。興味ないもの♪」

……はぁ。

健「冥琳、諦めや。絶対行かんわ、これ」

俺は冥琳の肩に手を置いて言った。

冥琳も観念したようだ。

冥琳「……貸し1つよ」

雪蓮「了解♪今度、閨で返しましょうか?」

一刀「うぇ!?」 健「……」

一刀は驚愕の、健は呆気に取られた表情になる。

冥琳「…お前ら、変な想像をするなよ?」

雪蓮「なんで?いいじゃない、私達愛し合っているんだし。それに、健と仲良くなってから冥琳、あんまり構ってくれないんだもん」

冥琳「言ってなさい」

冥琳は呆れた表情で、軍議に向かった。

その後、俺達は穏の指示で天幕を張る事になった。

今、俺は汜水関が見える所まで偵察がてら訪れている。

連合の本陣からさして遠くないが、ここからでもあの関が落としにくいのが分かる。

健「さて、劉備さんはどうするんかね……」

先ほど冥琳がご立腹の表情で帰ってきた。

早すぎるとも思うが、軍議が馬鹿みたいに下らなかったらしい。

結局決まったのは、連合軍がゴリ押しで洛陽まで進軍すると言う事。

……そら軍師様も怒るわ。

しかも汜水関の先鋒は劉備。

正直、単なる当て馬だろう。

雪蓮はさっき、何か考えているようだったけど。

健「しっかし、めんどくさい関やなぁ」

?「ああいった建物に立て篭もる人間を相手にするときは、まずおびき出すのが定石。  ……そうでしょ?健ちゃん」

健「!」

俺は後ろを振り返る。

そこに立っていたのは、俺が今まで死んだものと思っていた人間だった。

?「……久しぶり。何年ぶりかな?」

俺は驚いて声が出せない。

?「何ポカンとしてんのよ。昔の相棒がこうやって会いに来たっていうのに」

健「……何でここにおるって……」

やっと出せたのは、頭の中とは全く違う事だった。

?「そりゃ、2年半だけだけど一緒に仕事した仲だもん。行動パターンくらい分かるよ」

健「そか……」

?「冷たいわねぇ。他に何か言う事ないの?」

健「……んや」

?「え?」

健「何で急に消えたんや!こっちは死んだかと思うてんぞ!」

?「……」

健「お前が消えた後、俺はずっと探してた!でも誰も知らんくて、もう死んだかと……」

俺は泣いていた。

目の前のヤツが居なくなって約5年。

その5年の間のいろいろな想いが、いっぺんに出てきた。

?「……ゴメン」

健「別に謝って欲しいわけとちゃう。……すまん、今感情の整理できんみたいや」

?「……えっとね、こっちに来てからの事、聞いてくれる」

俺は無言で頷いた。

こいつは昔、俺と共に仕事をしていた。もちろん「暗殺」関係の。

相棒と呼べるほどのだった。

こいつの計画は穴がなく、必ず成功させる事が出来た。

だから、俺はこいつを信用していた。

向こうも、自分の計画を確実に成し遂げてくれる俺を信用していたようだった。

それがある日、ちょっとしたミスで俺は危険にさらされた。

簡単に言えば、狙撃されそうだったのだ。

それは未遂に終わるが……

代わりにこいつが凶弾を受けたのだ。

すぐに病院に搬送されたが、なかなか意識は戻らず。

そして数日後、いつものように訪れた病院のベッドに、こいつの姿は無かった。

こいつが話すというのは、その先。つまり姿を消してからだ。

?「……目を覚ましたら、かり……曹操ちゃんに拾われてたの。だからどうやってこっちに来たかは分かんないんだけど、拾われたのが曹操ちゃんの挙兵する直前だったから、傷を治してからそれに参加したの。助けてくれたお礼がてらね♪」

健「そか……、俺と似たようなモンか」

?「あ、そうなんだ♪……でね、私策略とか得意でしょ?だからいろいろ策を出してたらいつの間にか天知とか奉られてたわけ。……まぁ、あんまり呼ばれたくないけどね」

健「お前は昔から大層な名前で呼ばれるの、好かんもんなぁ」

?「そ。……ねぇ、健ちゃん」

健「魏になら、降らんぞ」

?「あ、先手打たれた」

健「俺の性格知っとるやろ?それに、お前も呉に来る気ないやろし」

?「……じゃあ、敵同士ってことかな」

健「残念やけどな」

明命「健様ー!冥琳様が……」

?「あ、お仲間が来たみたいだね。……じゃあね、太史慈さん」

健「ん」

挨拶を交わし、明命と入れ違いで去っていく。

……今の「じゃあね」には、どんな意味を入れたんやら。

明命「あの……、健様。今の方は?」

健「今のか?あいつは……」

一呼吸置いて、俺は言う。

あいつが呼んだように、「こちらでの」名を。

健「……司馬仲達や」

gatsu(以下G)「gatsuと!」

 

健「健の!」

 

2人「チラシの裏的小話~♪」

 

健「……って、何やねんこのノリは!」

 

G「この小話は全て作者の独断と偏見でお送りします」

 

健「知るか!」

 

G「さて、第9話にしてようやく司馬懿の正体が少しづつ見えてきましたね」

 

健「あー。まぁな」

 

G「ノリ悪いですね」

 

健「俺にとっては苦い思い出ってヤツやからな。……ってか1つ聞いてええか?」

 

G「何でしょう?」

 

健「なぜに敬語?」

 

G「あなたの方が年上だから(作者22歳、健25歳)」

 

健「……mjd」

 

G「はい」

 

健「まぁええわ。……これからずっとこのノリか?」

 

G「出来る限り。ちなみに、ゲストもいずれ呼ぶ予定です」

 

健「そか。で、次回は?」

 

G「一刀君チート能力発揮!です」

 

健「……なんか軽いなぁ」

 

G「あ、そうそう。1つお知らせが」

 

健「何や?」

 

G「大学院、無事合格しました!」

 

健「先に言えや!」ゴスッ!

 

G「へぶっ!」

 

この場をお借りして応援してくれた皆さんにお礼申し上げます。

これからも頑張りますので、温かい目で見守ってください。

では。


 
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