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Archive for 11月, 2008

はじめてのオープンコンペ

はじめての4コマ・オープンコンペが終了しました。正直言って決して高い原稿料とは言えないながらも、まさか100人を越えるクリエイターの応募があるとは正直予想していませんでした。

せいぜい、20人くらいだと思っていたんですよ。いやマジで。イラストに比べてマンガというのは敷居が高いだろうから、あまりチャレンジしてきて頂けないだろうなあと思っていたんです。それはTINAMIのもうひとつの仕事である編集業務の経験から感じていたことです。

仕事をしたい人はたくさんいる。でも、みなさんどちらかというとイラスト指向なんですね。イラストは描けるけどマンガは無理です、という方が多い。TINAMIでも商業の仕事をお願いできる作家さんの募集を随時していますが、まず半分以上はこういう感じの方です。

しかしですね、実際に商業でまとまったお金をお支払い出来る仕事で、イラストの仕事って案外少ないんですよ。たとえばちょっとした数千円のイラストであれば、すでに実績のある方に頼んだほうが早いし、手間もかからない。加えて、まとまった仕事といえばライトノベルの挿絵とかなんですが、これはかなり絵に魅力がないと難しい仕事です。それにたいてい1冊あたり作家さんは一人じゃないですか。それを考えると、用意された椅子は本当に少ないのです。
もしイラストだけで仕事をしたい、生計を立てたいと考えている人がいたら、一度冷静に考えてみるといいです。自分の絵は果たして、他のどんな絵描きよりも特徴のある絵かどうか。目立てる絵かどうか。実は、技術的にうまいということよりもこちらのほうが重要です。独自の世界観を持っているか。他の作家でも代わりの利かない絵が描けているか。まずはそこをみつめなおしてください。それでもなおかつ、イラストで仕事をしたい人は、人とは違う何かを身につけるべく、努力をしないといけません。
過去、ライトノベルの挿絵作家を何人も出版社に紹介してきましたが、採用された人はそういう人ばかりです。少なくともうち経由の作家さんに限って言えば。

逸れてしまったので(笑)話を戻します。そんな感じですので、まあマンガだしそんなに集まらんなーと思っていたのですね。ぶっちゃけ多くて30件を想定していました。だから、応募してくれた方々には最大限サービスをしたいと思い、全員に講評をつける、というお約束をしたのです。いや、してしまったのです…。

それがまさか100件越えるとは…(しつこい!)。なので、講評も頑張って書いているのですが、やっと半分くらい書き終わったところです。お待ちくださってる方、すみませんがもうちょっと…申し訳ないですorz

その待っている間、といってはなんですが、自分の作品の講評だけでなく、自分以外の作品や、その講評にも必ず目を通すことをオススメします。というのも、講評を書いていて特に感じるのは、みなさんの作品でダメなところというのは、いくつかにパターン化されているからです。ダメだった方は、自分と同じ問題を抱えた別の作家さんがいる、と思って頂いて差し支えないです。講評を立て続けに読んでいると、何度か同じような内容に出会うと思います。それは決して、僕が手抜きをしているのではありません(笑)。本当に同じなのですね。

ほかの人のネームを100人分(しかも失敗作←バカにしているわけではないですが、ここではあえてそう呼びます)を見れる機会というのはそうそうないです。それを見て、自分の作品も同じ問題を抱えていないか。じっくり検証してみてください。それをやり、問題点がしっかりと洗い出せ、かつ次の作品の制作に活かせるのならば、きっともっと面白いマンガが描けるようになりますよ。

というわけで、すべての講評が出揃うまではもうちょっとお待ちを…(結局そこか)

ひそかに再開してみます

たいへんご無沙汰しております。

放置しちゃってすみません。

 

実はあれから続きを載せようと、文章をがっつり用意していたのですね。でも書きながらふと思ったのです。こういうつもりでこうなんだ!って全部説明したところで、果たしてそれがいいことなのかどうなのか?と。まだリニューアルしただけで、やりたいことの半分も出来ていなかった時にいろいろ書いても、これって言い訳みたいじゃないかなーって思ってしまいまして。

それだとどうも有限不実行みたいでちょっとイヤ。だったら不言実行で行こう!と。余計なことを書くよりかは、ひととおり機能を実装してから、そこでまた書こう!

 

という感じなのでございます。

あれから半年。おかげさまでかなりの機能を設置して、リニューアルにおいてやりたかったことの7割くらいは形に出来た気がします。まだもうひとつだけ、大きな試みを残しているのですが、当初の目標までは実行できました。

その目標とは「コンテスト」や「オープンコンペ」などの、しっかりとした仕切のある参加企画をやること。これが実は投稿システムを入れたかった理由のひとつだったりします。

 

まあ、コンテストなんて過去いろいろなサイトで行われてきましたよね。だからとりたてて珍しいもんでもない。それは僕らも感じてます。ただ、いまTINAMIが出来るコンテストは、コンテストをコンテストたる存在にすること、です。

 

今までネットにあったコンテストは基本的にアマチュアが実施しているものでした。それがもちろん悪いことではないのですが、それだと賞を取ったり評価されたとしても、結局人気投票の延長でしかないのですね。言い換えれば「権威がない」のです。世間一般で「賞」といわれるものを思い浮かべて下さい。たとえば芥川賞でも直木賞でもいい。ああいった賞を取れば、作家は何かを勝ち得ることが出来ます。それはお金とかであってもいい。でも賞がつくことで得られるのは、作家として書きたいものが書けるようになったり、仕事を貰えたり、名前を覚えてもらったり。といったような目には見えないけど大事なものです。ネット上で何かをやるからには、ユーザーの人気投票というのはもちろん重要です。だけれども、それ以外の尺度が存在します。特に、商業で仕事をしたいと思っている人達には、お金を払って仕事を依頼してくれる「クライアント」の存在が無視できないわけです。そしてユーザーに直感的に受け入れられるものと、商業においてクライアントに要求されるものは必ずしもイコールではない。ここが非常にむずかしい。

 

それをどんな形かで実現出来ないか?と模索したのが今のTINAMIのコンテストシステムです。他人から評価される、ということをユーザーからだけでなく、もっといろいろな価値観から提供したい。それによりクリエイターのみなさんが向上できれば…なんて考えているわけなんですけれども。もっとも、これはシステムだけあってもダメで、有意義な企画を提供していかなきゃならないのでそこがこれからの苦労ポイントだったりもするのですけれどもね…いま水面下で2〜3個企画の提案をしておりますので、また近いうちにいろいろやれると思います。目指すは月イチ開催ですね。

 

 

とか、なんかだらだら書いてしまったのですが、またぼちぼち復活します。さっき書いたように、過去書きためておきながら放置した文章も残ってるので、徐々に載せていければとも思います。よろしければまたお暇なときにでもお付き合いくださいませ。

 

そろそろ見てる人も減ってきただろうし、もうちょっといろいろぶっちゃけて書こうかな、なんて。

とりあえず、今日はこれにて。